いい演奏は設備の整ったホールで
日記
昨日のこの欄でカラヤンが普門館での演奏会を前に、音響補正を行ったと書きました。
今日はふと、これを思い出しながら、山崎豊子さんの小説「仮想集団」が頭に浮かびました。
ストーリーは、労働者の音楽鑑賞団体を通して多くの聴衆を動員し、文化事業に影響力を持ちたいという野心的な男を描いたもの。
この中で彼が世界的なピアニストを招聘して、演奏会を開くのですが、適当な会場がなく、最終的に選んだのが何と体育館。
事前の打ち合わせに訪れた同ピアニストは、こんなところでは演奏できないと出演を拒否。
なんとか実現したい彼は床にじゅうたんを敷き詰め、壁には反射材を取り付け、天井にいくつものスピーカーを配置するなどして、音響を補正。
それでも音が残るからと、答えは「ノー」。
あきらめきれない彼は最後の手段として、満員の聴衆の衣服で残響を取り除く離れ業でOKを取り、演奏会を大成功裏に終わらせたという話でした。
読んだときは、プロの演奏家のこだわりと何としても成功させたいというプロモーターの執念に驚きつつも、現実的にはあり得ないのではと思っていたのですが、カラヤンも似たようなことをやっていたんですね。
なにはともあれ、一流の演奏は設備の整ったコンサートホールでというのが今回のオチ。
そういう意味では普門館にとってもいい引き際だったのではないかな。
今日はふと、これを思い出しながら、山崎豊子さんの小説「仮想集団」が頭に浮かびました。
ストーリーは、労働者の音楽鑑賞団体を通して多くの聴衆を動員し、文化事業に影響力を持ちたいという野心的な男を描いたもの。
この中で彼が世界的なピアニストを招聘して、演奏会を開くのですが、適当な会場がなく、最終的に選んだのが何と体育館。
事前の打ち合わせに訪れた同ピアニストは、こんなところでは演奏できないと出演を拒否。
なんとか実現したい彼は床にじゅうたんを敷き詰め、壁には反射材を取り付け、天井にいくつものスピーカーを配置するなどして、音響を補正。
それでも音が残るからと、答えは「ノー」。
あきらめきれない彼は最後の手段として、満員の聴衆の衣服で残響を取り除く離れ業でOKを取り、演奏会を大成功裏に終わらせたという話でした。
読んだときは、プロの演奏家のこだわりと何としても成功させたいというプロモーターの執念に驚きつつも、現実的にはあり得ないのではと思っていたのですが、カラヤンも似たようなことをやっていたんですね。
なにはともあれ、一流の演奏は設備の整ったコンサートホールでというのが今回のオチ。
そういう意味では普門館にとってもいい引き際だったのではないかな。
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